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洋書 著者 Patrick G. Cox 書名 Out of Time 出版社(初版出版年)/ Author House (2006年) 備考 ペーパーバック。本文320ページ。日本語訳なし。 新シリーズ第1巻目。 ジェフリー・ファーノルを読み終わってすぐに、突然、坐骨神経痛なるものを患った。 左股関節から内腿にかけての激痛で歩行困難に。 お医者にもらった湿布薬を貼って4日ほど安静にしていたら運よく快方に向かったのでホッとした。痛み止めの注射や内服薬を使わなくて済んだのも勿怪の幸い。 ファーノルを読んだ直後だったため、激痛に耐えながら思わず頭に浮かんできたのが「トルケマダ」。それも、メル・ブルックス監督のコメディ映画「メル・ブルックス/珍説世界史Part1」の中に出てくる、トルケマダ(ブルックス監督自演)とスペインの坊さんと拷問中の囚人たちによる歌と踊り満載の華麗で楽しいミュージカルである。 ……こんなネタでミュージカル映画を作って堂々と一般公開してしまうところがブルックス監督らしいところであるが、映画館で初めて見た時は意表を突かれて素直に笑っていいものか悩んだものである。 まあ、その昔異端審問を受けた人の激痛を思えば、坐骨神経痛など何ほどのものか、と自分を慰めてはみたものの、痛いものは痛いのです〜〜。 さて、神経痛はともかく、昨年発売されたばかりの新作ミリタリーSF小説を読んでみた。 タイムスリップ物。 古代生物物。(恐竜とか) 帆船小説。 こういう素材にめっぽう弱い私、「19世紀船乗りが23世紀宇宙軍艦へタイムスリップ!!」 などというキャッチコピーを見せられれば、それはもう読むしかないだろうと。 結論から言うと、あくまで私個人の感想だが、そこそこ楽しめる作品だと思う。 シリーズ物だという事であり、1作目は、登場人物たちと社会背景のお披露目的内容だと感じた。 ストーリー展開がストレートで、ヒネた部分があまり無いので、読後の充実感という点では何かもう一味欲しかった気もするが、登場人物はなかなか魅力的でGood。 私個人的には、カナヘビ族エイリアン(シノイア星人)のサーサンがお気に入り。頭はヘビだが、雰囲気がノーブルでカッコいい。 1作目にシノイア星は登場しないが、どうやら水の惑星らしいので、今後シノイア星が舞台の話になったら海洋小説風味が満喫できるのではないかと期待している。もちろん、1作目も帆船小説気分をたっぷり味わえる。 続編が楽しみ。 著者のパトリック・コックスさんの紹介が本に載っていたので簡単に紹介する。 1946年ケープタウン生まれ。 若い頃から海と船、SF小説、宇宙旅行に興味を持つ。 1988年に家族と共に英国へ移住。ケープタウンと英国両国で消防隊に勤務し2006年に退職。また、救急関係の技術書を執筆するかたわら、自分の楽しみでSF小説を書く。 お気に入りの作家は、アシモフ、ハインライン、ダグラス・リーマン、フォレスター、テリー・パーチェットだそうだ。 尚、「Out of Time」の主人公の名前は、著者の祖父の名前を拝借したとの事。祖父は、15歳で家出して軍隊に入隊、第一次大戦の塹壕戦を戦った人だそうだ。 さて、ストーリーについては、新作小説という事で、もしかしたら邦訳されるかもしれないので、詳しくは紹介はしない。 ペーパーバックの裏表紙に書かれている紹介文プラスα程度の内容に止めておく。 1804年、インド洋。 英国海軍戦列艦HMS Spartan は、ボンベイを出帆し英国への帰路にあった。1803年に締結されたアミアン条約が破棄され、仏英は再び開戦していたため、丁度赤道にさしかかった時にフランス艦と遭遇し戦闘態勢に。 主人公のHarry Nelson-Heron はSpartan 乗組みの候補生であり、1801年秋に英国海軍へ入り、現在15歳ながら士官として将来を期待されるまでに成長している。北アイルランドのダウン地方に実家があり、陸軍出身の父親は末っ子のハリーを陸軍軍人か聖職者にさせようと考えていたが本人は海軍へ。 また、ヘロン家の厩舎頭の息子で、ハリーより2歳年上だが子供時代から兄弟のように育った Farghal O’Connor も、水兵としてSpartan に乗り組んでいた。 そして、今まさに仏艦に斉射をかけようと身構えた時、Spartan の砲列甲板に閃光が走り、 突如、ハリー、ファーガル、そして二人の間に立っていたパウダーモンキーの Danny Gunn が神隠しの様に消滅してしまう。 その瞬間、3人は、400年後の、それも地球軌道上の宇宙軍艦の格納庫へタイムスリップしてしまったのだ。 2204年、北ヨーロッパ連邦地球防衛軍宇宙軍艦 NECS Vanguard へ。 さて、23世紀の地球人は、ビジネスチャンスを求めて太陽系を飛び出し、遥か彼方の銀河系へと進出していた。 無数の企業が宇宙開発に臨んでいたが、ここに The Board of Interplanetary Development Consortium(IDP)という強大な宇宙開発企業体が存在し、IDPの背後に存在する黒幕が、じわじわと政府や要人を支配下に収め、今やIDPが全宇宙を支配していると言ってもいい状況になっていた。 しかし、ここにIDPにとって目の上のタンコブが一つ。 地球には、地球上の各国が連合(The Alliance)して組織している地球防衛軍が存在し、これを連合側が独立統治している関係で、IDPの黒幕には手が出せない。 地球防衛軍を壊滅させるか傘下に収めるかするには、各国政府要人を買収し、軍事物資の供給・メンテナンスをストップすればよい。という事で、スパイや工作員が連合側の到る所へ送り込まれる。 23世紀、民主主義は消えうせ、官僚主義と貴族支配体制が復活するのか? この腐敗しきった23世紀へ放り込まれた3人の少年、ハリー、ファーガル、ダニーの運命やいかに!? 23世紀には死滅して存在しないウイルスを400年前から持ち込んだ3人は、IPDの手先にあわや抗体用のドナーにされかけたり。 3人は、見たことも無いハイテクの世界に翻弄されつつ、23世紀では忘れ去られてしまったローテクを駆使して未来人を援護したり、やがて頼もしい味方にも恵まれ、未来人として生きる決意をする。 |
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